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"UNIVERSAL NIPPON"の使命

 

わが国・日本はいま国際秩序が次々に変化する歴史的激流の真っただ中にある。

 

冷戦後唯一の覇権国だったアメリカによる平和と繁栄の時代がまさに終わろうとしている中、その一方では、「一帯一路」構想を軸に大国外交を展開する中国の世界的影響力が急速に強まり、ロシアもまた強権的統治によって大国復活を目指す動きを加速している。

世界情勢に目を転ずれば、EUは、英国の離脱(BREXIT)ばかりではなく、難民危機への対応を巡る対立や欧州各民族の強烈なナショナリズムによって内部の動揺が続いており、中東では、IS掃討後も終わりが見えないシリア情勢やサウジアラビアとイランの対立激化によって戦争勃発の危険性が高まっている。さらに東アジアでは、これまで核実験とミサイル発射によるアメリカとその同盟国への挑発行為を繰り返してきた北朝鮮の金正恩政権が「対話路線」へと態度を豹変させ新たな外交攻勢を展開し始めている。

 

この激しい変化の奔流を泳ぎ切り、次なる世界を展望するために、日本及び日本人は何を構想し何を為すべきであろうか。現代の日本及び日本人があらゆる面で国際社会と深く結びついている以上、この問いを避けて通ることは決して許されないだろう。だからこそ、私たちは、世界の変化の中において日本及び日本人が生きる道を定めるために必要な次の三つを探究し、そして自らにできることを為すのである。

ひとつは、国際情勢の動きを正確に把握し、国際社会の構造や秩序の変化を的確に推測する情報分析力・情報判断力の向上を図ることである。

ふたつには、様々な価値観の変化が生み出す長期的な歴史の潮流を把握することである。

みっつには、日本及び日本人の国際社会における存在意義を明確にし、国際社会に通用する自らの役割を構想していくことである。

 

私たちは日本の独自性でありながら、世界人類が共感できるような特性を、 “UNIVERSAL NIPPON” と命名する。そして様々な角度からその姿を明らかにするとともに、いかにその個性を国際社会の為に発揮すべきかを構想したいと考えている。

“UNIVERSAL NIPPON”には、経済、国際協力、外交・安全保障などの面で発揮される国際的大国としてのハード・パワーだけではなく、東アジア・太平洋の大きな海洋国家としての地政学的な影響力や、日本の文化・精神に脈々と息づいている国際的に共有可能な価値観などの様々な側面が含まれている。特に、世界観・人間観・自然観とともに生活感覚までもがこれまでとは大きく変わろうとする世界にとって、「和」を尊ぶ日本文化が果たすべき国際的役割はこれまで以上に大切なものになるだろう。

 

奇しくも、今年、平成30年は、第一次世界大戦終戦(1918年)から100年、第二次世界大戦への道を開いたミュンヘン会議(1938年)から80年、冷戦の本格化(1948年)から70年、冷戦の終焉(1988年)から30年といった世界史の節目の年であり、さらには日本が国際社会に雄飛した明治維新(1868年)から150年という日本史の節目の年でもある。

私たち畠山ゼミ生は、このような歴史の節目を強く自覚し、世界が覇権競争の近代を乗り越え、共生し調和する次代を形成するために、“UNIVERSAL NIPPON”が果たすべき使命について歴史・外交・安全保障など様々な面から探究するとともに、激動の時代を生きた先人に思いを致し、次なる世界を先導する主体としての私たち一人一人の使命を追究する。

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